質量分析室
質量分析室ではプロテオミクスからメタボロミクスまで、質量分析装置を用いる様々な解析の支援を、受託解析、または共同研究として行っています。
受託解析のご利用、または当室との共同研究をご希望される場合、まずは当室の連絡先アドレスまでメールでご連絡ください。個別にご相談の機会を設けさせていただきます。その上で受託解析依頼書、または共同研究申請書を作製しご提出いただきます(→ 書式はこちら)。
*2018年4月より、学外からのご利用にも対応できるようになりました。
*当室をご利用される際には、質量分析室を含めたセンター全体のご利用方法(→ こちら)をご参照の上、利用者登録を行ってください。登録は年度ごとに必要です。
当室に設置されている質量分析装置
当室では以下の4つのシステムを常時稼働させており、分析の種類や目的に応じて使い分けています。
1)四重極-飛行時間型(Quadrupole-Time of flight [Q-Tof] 型)質量分析装置
TripleTOF 5600+システム(SCIEX)
2)四重極-飛行時間型(Quadrupole-Time of flight [Q-Tof] 型)質量分析装置
Xevo-G2-S Q-Tofシステム(Waters)
3)タンデム(トリプル)四重極型 (Tandem/triple quadrupole [QqQ] 型)質量分析装置
LC-MS 8030plusシステム(島津製作所)
4)マトリクス支援レーザー脱離イオン化-飛行時間型(Matrix-assisted
laser dissociation/ionization-Time of flight [MALDI-Tof] 型)質量分析装置
Ultraflex(Bruker)
※1)~3)については前分離装置として液体クロマトグラフィー(Liquid chromatography [LC])または、超臨界クロマトグラフィー(Supercritical fluid chromatography [SFC])を備えています。
当室で行うことができる解析
当室で可能な解析は下記の通りです。
その他にも様々な分析支援が可能ですので、リストにない分析をご希望の場合も随時ご相談ください。
タンパク質・ペプチドの同定
タンパク質・ペプチドの修飾解析
定量的プロテオーム解析
タンパク質・ペプチドの精密質量測定
化合物・代謝物の定量
化合物の精密質量測定
化合物の構造推定・構造比較
化合物・代謝物の網羅的測定
定量的メタボローム解析
タンパク質・ペプチドの分画(等電点、分子量)
各種バイオマーカー探索支援
受託解析について
各解析の概略
■SCIEX TripleTOF5600+ を用いたタンパク質同定解析
お預かりしたサンプルのゲル内消化から、質量分析装置による測定、データベース検索、タンパク質同定までを職員が行います。
四重極-飛行時間型(Quadrupole-Time of flight [Q-Tof] 型)質量分析装置TripleTOF 5600+システム(SCIEX)を用いて、Information/data dependent acquisition (IDA/DDA) 法によりサンプルを測定し、ProteinPilotソフトウェア(SCIEX)により、サンプル中に含まれるタンパク質を同定します。
タンパク質同定結果は、電子データとして返却いたします。
サンプルをお預かりしてから概ね2週間以内の返却を目処としますが、依頼状況等により大幅に前後することもありえます。
■Bruker Ultraflex を用いた精製タンパク質等の分子量測定
お預かりした精製サンプルの分子量を、マトリクス支援レーザー脱離イオン化-飛行時間型(Matrix-assisted
laser dissociation/ionization-Time of flight [MALDI-Tof] 型)質量分析装置
Ultraflex(Bruker)を用いて測定します。測定結果は、電子データとして返却いたします。
サンプルをお預かりしてから概ね2週間以内の返却を目処としますが、依頼状況等により大幅に前後することもありえます。
■島津製作所 LC-MS8030plus system を用いたMRM法による定量解析
サンプルおよび標準品をお預かりし、LC-MS 8030plusシステム(島津製作所)を用いて、多重反応モニタリング(Multiple reaction monitoring [MRM] 法)により、サンプル中に含まれる標的分子を定量します。
同一の装置を用いた詳細な測定プロトコルをご呈示いただくことが必須です(ご呈示がない場合、共同研究として測定条件の検討から行わせていただきます)。
定量結果は電子データとして返却いたします。
サンプルをお預かりしてから概ね1ヶ月以内の返却を目処としますが、依頼状況等により大幅に前後することもありえます。
■Waters Xevo G2-S Q-Tof system を用いた精密質量測定、MS/MS断片化解析
お預かりした精製サンプルに含まれる分子の精密質量やMS/MS断片化パターンを、四重極-飛行時間型(Quadrupole-Time of flight [Q-Tof] 型)質量分析装置
Xevo-G2-S Q-Tofシステム(Waters)を用いて測定します。測定結果は、電子データとして返却いたします。
サンプルをお預かりしてから概ね2週間以内の返却を目処としますが、依頼状況等により大幅に前後することもありえます。
※ 上記に含まれない非定型解析、複雑な条件検討やフォローアップを必要とする解析については、すべて共同研究としてのみ受け付けます。
ご利用の流れ
1)事前のご相談
サンプルをご準備いただく前に、当室の連絡先アドレスまでメールにてご連絡ください。日程調整の上、サンプルの調製方法、提出方法、解析手法等について、打ち合わせの機会を設けさせていただきます。
事前のご相談なく準備されたサンプルについては受託いたしかねますのでご注意ください。
2)受託解析依頼書およびサンプルシートの作製と提出 (→ 書式はこちら)
3)サンプルの調製と提出
4)解析結果の返却
利用負担金について
受託解析につきましては、所定の基準に基づき利用負担金をいただくことになります。解析受託利用負担金の詳細につきましてはこちらをご参照ください(→ :「内規・利用負担金価格」)。
共同研究について
共同研究につきましては個別の事例に応じて進めさせていただくことになります。詳細につきましては、当室連絡先までE-mailにてお問い合わせください。
質量分析室の連絡先
〒606-8501
京都市左京区吉田近衛町無番地
京都大学大学院医学研究科 医学研究支援センター 質量分析室
Phone: 075-753-4424/4418
E-mail: infoms(at)support-center.med.kyoto-u.ac.jp
(*(at)を@にご変更ください)
*2016年9月より、京都生体質量分析研究会(KBMSS)運営のお手伝いをすることになりました。当室利用の皆さまにはできるだけ同会へご入会いただけますようお願いいたします。(→ KBMSSホームページはこちら)
各種書式
質量分析室 共同研究申請書 :
質量分析室 受託解析依頼書およびサンプルシート :